自己破産｜月々の支払いが不可能になってしまったら・・・
自己破産は止むを得ずに借り入れた借金の返済に苦慮してしまい、生活を維持することが出来なくなった人に対して用意された最後の救済策です。
この方法はその他の債務整理とは異なり「一切の返済義務を解かれる」ということになっていますから債務問題解決の効果が非常に高いため、「いよいよ月々の支払いすら滞るようになった」というようであれば検討しなくてはならないことになってくるのです。
さて、しかしながらここで問題になるのが「そもそも月々の支払いが滞るというのはどういった状況なのか」ということです。
もし自己申告だけで良いのであれば、例えば頑張れば返済できるにも関わらず怠慢や借金返済を拒む気持ちで支払いが滞っている場合でも自己破産は出来るのかというようになってきます。
では実際のところはどうなっているのかというと、これは「返済不能になっているかどうか」ということについて裁判所が調査することになっているのです。
基本的に自己破産においてこの返済不能になっているかどうかの基準は現在の債務総額を36ヶ月、つまり3年間で分割をして返済することは出来るかどうかというところが焦点になっており、もしその計算の結果月々の支払いすらできそうにないということになれば破産をするに相当する状況であるという判断が下るのです。
例えば現在の状況として債務総額が430万円、毎月の収入は15万円としましょう。
この人が36ヶ月で得る収入は540万円ですから、一見すると返済はなんとか出来るようにも見えます。
ですが人が生活をしていくには必ずお金がかかりますから、自己破産の際には収入全額ではなく可処分所得の部分が重要になってきます。
この人が家賃や光熱費、食費などで最低限度の生活をするにしても10万円がかかるというようであれば、その人の可処分所得は毎月5万円です。
こうなると36ヶ月の可処分所得としては180万円となりますので、430万円の債務を返済するのは不可能だろうとして判断できます。
結果としてこの人は破産手続きの開始決定が下りて、破産への手続きに踏み出していくことが出来るとして見られるわけです。
実際のところ「自己破産は難しいのではないか」として考えていた人が弁護士や司法書士に相談してみたところ、破産手続きの開始決定が下りる可能性の方が高かったと知ったというようなケースは珍しい物でもありません。
月々の支払いが滞ってしまっている時点ですでに生活の維持は大変になってしまっていますし、放置していると遅延損害金などでさらに債務額が膨らんでしまうのですから、月々の支払いが滞ってきた時にはこうした債務整理を検討してみることをお勧めします。
債務整理の費用相場はどれくらい？
自己破産：40万前後
個人再生：30万前後
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