自己破産は一部だけ行う事が可能なのか？

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自己破産は一部だけ行う事が可能なのか？

複数の借金がある場合、出来れば一部だけ自己破産をしたいと思う事もあるでしょう。
例えば、高額で金利の高い物は破産して、低金利でそれ程返済が大変そうじゃない物はそのまま残しておきたいと思う事もあるかもしれません。
また、金融機関から借りている分はその対象にして、友人知人からの借り入れ分は返さないと迷惑がかかるし除外したいと思う事もあるでしょう。
では、自己破産というのは自分で選んで一部だけを対象とする事が出来るのでしょうか。

どうも自己破産と任意整理を混同してしまう人がおり、何を対象にするのか選ぶ事が出来ると思っている人もいるかもしれませんが、自己破産では全ての債務が対象となるので、一部だけ選ぶという事は出来ません。
それが出来てしまうと、一部の人には返済し続けて、一部の人には返済しないという事になってしまうからです。
勿論、その対象は銀行や消費者金融などの金融機関だけでなく、親や友達など個人から借りている場合も同様です。
借入先によって対応が違うという事は一切ありません。

しかし、親にだけはどうしても返済したい、ばれたくないと言って裁判所に出す書類に記入する債権者から敢えて親等特定の人だけを除いてしまう人も実際にいます。
勿論、ぱっと書類を見ただけであれば何も問題が無いようにも見えるかもしれませんが、こうした債権者の名前を正しく記入しないというのは免責不許可事由にあたるので、これを行ってしまうと破産宣告すらできなくなってしまいます。

どうしても親には迷惑を掛けたくないとか、特定の債務だけ何とかしたいと思っている場合は、この方法を選ぶのではなく、任意整理などを選ぶ事になります。
任意整理であれば特定の債務だけを選ぶ事が出来るので、親とか友人から借りている借金に関しては対象から外す事が可能です。
これなら一部だけを整理するという事は可能なので、迷惑を掛けたくない相手がいる場合などにもメリットがある方法だと言えるでしょう。

しかし注意したいのは、借金の返済を免除してもらう事が出来る方法は、現時点では自己破産しかないという事です。
だからこれ以外の方法選ぶと結果的には減額されたりはするのですが、借金はまだ残った状態となり、返済も続く事になります。
したがって、これらの事を良く理解した上で、本当に自分が選ぶべき方法は何かという事を良く考えなければいけません。
また自分で考えても良く分からないという場合は、法律のプロに相談して解決法を探る事も重要です。